あざ
生まれつきのあざや外傷後のあざはレーザー治療が適応となるものがあります。
福島県いわき市のすけがわクリニックでは厚生労働省承認のQスイッチルビーレーザーを用いたあざの保険治療を開始します(2025年9月開始予定)
あざの種類
青あざ
- 異所性蒙古斑
- 太田母斑
茶あざ
- 扁平母斑
赤あざ
- いちご状血管腫
- 単純性血管腫
外傷後
- 外傷性刺青
青あざ
異所性蒙古斑
蒙古斑(もうこはん)とは、生まれた時からお尻にみられる青あざです。
蒙古斑の中には、お尻ではなく、背中や腕、脚など他の場所にみられるものもあり、これを異所性蒙古斑と呼びます。
胎生期の真皮メラノサイトの残存によるものとされています。
お尻にみられる蒙古斑は日本人にはよくみられる「あざ」でよく知られており、通常5~6歳までに自然に消退します。
しかし、異所性蒙古斑は、通常の蒙古斑と比べると自然消退が遅く、10歳ごろまで残ります。色の濃いものや境界がはっきりしたものは大人になっても残ってしまうこともあります。
濃さや年齢にもよりますが、3~6カ月おきの3~5回程度のレーザー照射が必要となります。
太田母斑
青あざの一種である太田母斑は、まぶた、頬、おでこ、こめかみ部分、耳介などに好発します。
青灰色~褐色で、メラニンの深さや密度により、異なる様相を呈します。
東洋人、女性に多く出現し、生下時あるいは出生後まもなく発症する早発型と、思春期以降に発症する遅発型があります。
自然消退はなく、加齢とともに色が濃くなる傾向があります。
色調を薄くするためにはレーザー治療が必要となります。
茶あざ
扁平母斑
茶あざの一種で、隆起していない茶色い色素斑です。
多くは生まれつき認められます。
扁平母斑は、レーザー治療が有効なこともありますが、再発が多いのが特徴です。
複数回照射を行って一度薄くなっても、また濃くなってくることがあります。
レーザー治療を行っても無効な場合もあり、治療成績が一定しないあざです。
肩にできたものは発毛を伴うこともあり、ベッカー母斑と呼ばれます。
赤あざ
いちご状血管腫
生後1~2週ごろに出現する赤い隆起したあざで、1~1歳半ごろにかけて徐々に増大します。
レーザー治療や内服治療が有効です。
当院のレーザー機器では治療適応とならないため、いわき市医療センター形成外科へご紹介させていただきます。
単純性血管腫
生まれつきみられる赤あざで、毛細血管が異常増生した血管腫です。
増大することは少ないですが、自然消退もしないため、改善させるためにはレーザー治療が必要となります。
当院のレーザー機器では治療適応とならないため、いわき市医療センター形成外科へご紹介させていただきます。
外傷後のあざ
外傷性刺青
転んだときにできた擦過傷(かすり傷)などで、アスファルトや砂利などが皮膚の中に入り込んだまま治ってしまうと、青黒く色素が残ってしまうことがあります。
外傷性刺青と呼び、改善させるためには、レーザー治療が有効です。
治療の流れ
診察
あざの診察を行い、治療方針を決定します。
乳児の場合でも生後2~3か月から治療が可能です。
レーザー照射
基本的に別日での施術となりますが、処置室の空き具合により当日施術が可能な場合がございます。
照射前に表面麻酔を行います(塗布60分程度)。
Qスイッチルビーレーザーを照射して治療します。
施術は5~10分程度で終了します。
照射後は軟膏塗布、ガーゼ保護等を1~2週間行います。
照射部位にはかさぶたが形成されますが、自身で剥がさないようにしてください。
照射1週間、1カ月、3か月といったタイミングで外来受診をしていただきます。
前回のレーザー照射から3か月~6か月あけて次の照射を行います。
よくあるご質問
治療期間はどのくらいですか。
あざの種類、濃さや年齢などによりますが、通常3~6カ月おきに複数回(3~5回程度)照射が必要です。
色調の消退については年齢、個人差があります。
レーザー治療に痛みはありますか。
痛みを伴うため、表面麻酔(塗る麻酔)を使いますが、完全に痛みをとることはできない場合があります。
副作用を教えてください
やけど、水膨れ(数日から数週間)、色素沈着、色素脱失(白抜け)、まだら感などがあります。
あざ治療は保険適用ですか。
上記あざのレーザー治療は保険適用となります。
老人性色素斑などのシミの場合は、自費治療となります。