多汗症 ボトックス注射
多汗症 ボトックス注射
汗の量多い「多汗症」にお悩みの方は多く、不安や恥ずかしさを感じて日常生活に影響を与えていることも少なくありません。
保険診療の塗り薬では十分効果が得られない場合、ボトックス注射がおすすめです。
ボトックスによる多汗症治療
✅汗の分泌を抑える。
✅わき汗のにおいを抑える。(汗が減ることによる)
ボトックスには、汗の分泌を抑える効果があります。
ボトックス注射とは、ボツリヌス菌が産生するボツリヌス毒素から抽出されたタンパク質を注射する治療です。毒素から抽出されたタンパク質で不活化されているため、毒としての作用はありません。
汗が出る際には、交感神経から、汗を出すように促す物質である「アセチルコリン」が分泌され、それを受け取った汗腺が働いて発汗します。
ボトックスは、この「アセチルコリン」の分泌を抑制する働きがあります。汗を止めたい部位に注射することで、ボトックスが働き、発汗が抑制されます。
多汗症治療のボトックス適応部位
- 脇
- 手
- 顔面
とくに、脇にボトックス注射を行うことが多いです。
ボトックスの効果
ボトックスの効果は、一般的に2~3日で徐々に現れ、1~2週間で効果のピークとなります。効果の持続は4~6か月程度です。
まずは、汗ばんでくる初夏5、6月ごろに一回試してみるのがおすすめです。年間を通して効果を得たい方は年2回が目安です。
ボトックスビスタ®
当院では厚生労働省承認のボトックスビスタ®を使用しています。
安全性が評価され、厳しく品質管理がされている薬剤である点に注目して、採用しております。
ボトックス治療の概要とリスク
<麻酔> 麻酔クリーム、麻酔テープを併用することが可能です。
<所要時間> 1部位5~10分程度
<洗顔・入浴・メイク> 翌日から可能
<副作用>
・かゆみ、圧痛を伴う炎症反応(赤み、むくみ、紅斑)などが起きる可能性があります。これらは通常は一過性のものですが、1週間ほど継続することがあります。
・注入後の経過が経った後、まれにアレルギー症状が起きることがあります。
・血腫、感染、注入部位の着色または退色、神経圧迫、塞栓、膿疹形成、肉芽腫、過敏症などが起きることがあります。
・注射針によって内出血が起きることがあります。
・予想以上に効果の実感が得られない、または修正効果が弱いことがあります。
・妊娠または授乳中の方、内服治療中の方はお受けいただけない場合があります。
※当院では厚生労働省より承認された製剤を使用しておりますが、ボトックスビスタ®のわき、手、顔面の多汗症に対する使用は適用外使用(承認された部位以外へ注入を行うこと)となります。
※保険診療適応外の自由診療になります。
施術の流れ
痛みを最小限に抑えるために麻酔クリームを塗布することも可能です。ベッドに横になっていただき、脇に注射をしていきます。片側20~30か所の注射が必要です。1か所あたりの注射は少量ですが、皮膚の浅い層にまんべんなく薬を入れるために、複数回の注射が必要です。
料金
施術 | 料金(税込) | |
---|---|---|
ボトックス | 脇(両側) | ¥44,000~ |
手のひら(両側) | ¥44,000~ |
単位数に応じて料金が異なります。
よくある質問
ボトックス注射の効果はどのくらい持続しますか?
ボトックス注射の効果は通常、4〜6ヶ月程度持続します。個人差はありますが、定期的な注射で長期的な効果が期待できます。
ボトックス注射の施術時間はどのくらいですか?
施術自体は10〜15分程度で完了します。ただし、事前のカウンセリングや準備(麻酔)、注射後の経過観察を含めると、1時間程度の時間が必要です。
ボトックス注射の痛みはどの程度ですか?
細い注射針を使用するため、痛みは軽微です。麻酔クリームを使用することで、さらに痛みを和らげることができます。
ボトックス注射の副作用にはどのようなものがありますか?
一時的な注射部位の赤み、腫れ、内出血などが起こる可能性がありますが、数日で自然に消失します。まれに、頭痛や筋肉の脱力感などの症状が現れることがあります。
ボトックス注射は多汗症の完治につながりますか?
ボトックス注射は対症療法であり、根本的な治療ではありません。定期的な注射により、長期的に多汗症状をコントロールすることは可能です。