高血圧は、血液が血管の壁に強い圧力をかけ続ける状態を指します。長期間にわたって高血圧が続くと、心臓や血管に負担をかけ、心筋梗塞や脳卒中、腎臓病などの深刻な疾患を引き起こすリスクが高まります。高血圧は「サイレントキラー」とも呼ばれ、自覚症状がないまま進行することが多いため、定期的なチェックと早期の治療が大切です。

高血圧の診断基準

血圧は、心臓が血液を送り出す際の圧力（収縮期血圧）と、心臓が拡張している間の圧力（拡張期血圧）で測定されます。高血圧の診断基準は、診察室での測定で140/90mmHg以上とされています。

高血圧の危険因子

食塩の過剰摂取、肥満、運動不足、ストレス、遺伝などが挙げられます。多くは複数の要因が重なって高血圧を引き起こします。

内分泌性高血圧について

高血圧症のなかには、内分泌性高血圧のようなある特定の原因によって起こっている高血圧症もあります。内分泌性高血圧は内臓のホルモン分泌異常によって起こるタイプの高血圧です。早期に診断・治療介入することで、改善または治癒を期待できるため、診断が重要です。バセドウ病などの甲状腺機能亢進や、副腎から分泌されるホルモンの異常である原発性アルドステロン症や褐色細胞腫、腎血管性高血圧などが原因となります。

高血圧の治療と管理

まずは、生活習慣の改善が大切です。お食事を見直し、適度な運動を継続的に行います。特に減塩に努めることが重要です。

生活習慣の改善

• 塩分を控える: 塩分摂取1日6g未満
• 適度な運動: 週に150分以上の有酸素運動（ウォーキングやジョギングなど）
• 体重管理: 適正体重の維持
• 禁煙・節酒
• バランスの良い食事: 野菜、果物、魚、大豆製品が効果的

生活習慣の改善だけで血圧が十分に下がらない場合は、降圧薬が用いられます。医師が患者様の状態に合わせて薬を処方し、定期的な血圧のモニタリングを行います。

当院でのサポート

当院では、患者様の血圧の測定から治療、継続的なフォローアップまで、包括的なサポートを提供しています。高血圧の早期発見と管理は、将来の合併症を防ぐための第一歩です。健康診断で高血圧を指摘された方や、血圧が気になる方は、ぜひ当院にご相談ください。