こんなときは来院してください。

• 包丁で指を切ってしまった
• 転んで、ひどい擦り傷ができてしまった
• 飼い猫に噛まれてしまった
• ガラスが刺さって取れない
• 熱湯をかけてしまった

外傷には、擦り傷や切り傷、やけど、動物咬傷、とげが刺さったなど様々なものがあります。
傷によっては正しい処置を行わないと治りが遅くなってしまったり、傷口が化膿してしまったり、跡が強く残ったりしてしまう場合もあります。
特に顔などの目立つ部位の傷は、綺麗に治すために適切な初期治療が大切です。
縫合が必要な深い傷では、形成外科における特殊な方法で縫合を行っていきます。
縫合は受傷当日が一番感染のリスクが低いです。翌日以降は感染症のリスクが高まってしまいます。

傷が治癒した後でも、適切なアフターケアや傷痕の治療も行います。
お子様の傷もお気軽にご相談ください。

＊当院は基本的に予約制となっておりますが、緊急の場合はお電話にてご相談ください。

けがの種類

擦過傷（すりきず）

摩擦などの外力により皮膚の一部が接線方向に削りとられた傷です。いわゆる転んで擦りむいた傷です。

切創（きりきず）

包丁など鋭利な刃物で切った傷です。断端がシャープで深い組織まで傷が及ぶことがあります。指や手などでは腱や神経まで損傷が及ぶことがあります。

刺創（さしきず）

釘や木片などで突き刺さった傷のことです。刺入異物が体内に残ることがあります。刺さった部位や刺入物の内容によっては画像検査が必要になります。魚釣りの針は“返し”が付いているため自分で抜くことが難しい場合があります。

挫創（ざそう）

強い衝撃により、皮膚が裂けて、縁が挫滅するように損傷しているものです。受傷機転によりますが、皮膚欠損や他の重要臓器（神経、骨など）にも損傷を来す場合があります。縫合などの外科的処置を必要とする場合が多いけがです。屋外の傷の場合には細菌が侵入したり、傷んだ組織の一部を切除（デブリードマン）する必要が生じることがあります。

咬創（咬まれたきず）

ペットにより噛み傷や喧嘩などで人の歯牙でけがをすることがあります。ペットによる噛み傷は歯が鋭く長いため深部まで到達し、神経や腱などを損傷することがあります。また、感染を起こす可能性が高いため小さい噛み傷でも注意が必要です。

治療方法

創部に適した治療方法と自宅での処置方法をお伝えします。
傷が深い場合は、局所麻酔を使用し縫合処置を行います。

縫合した場合、1～2週間後に抜糸を行います。

＊損傷が大きい場合や骨折の合併などがあり、当院で対応が困難な場合は、総合病院にご紹介させていただく場合がございます。

やけど【熱傷】

重症度により治療方法が異なっており形成外科専門医による治療をお勧めします。
早く治癒することで傷痕が残りにくくなります。

熱傷の分類

Ⅰ度

表皮のみのやけどです。赤くなり、痛みを伴います。
水疱はできず、通常数日のうちに治ります。

Ⅱ度

表皮だけでなく、真皮にまで及んだやけどです。
水疱や潰瘍ができ、傷痕が残る場合があります。
範囲や深さによりますが、約2～4週間ほど治療期間がかかります。

Ⅲ度

皮膚全層に及んだやけどで、脂肪・筋肉など皮下組織にまでやけどが及んでいる場合
があります。治療期間に1ヶ月以上かかる場合もあります。

治療方法

受傷直後は速やかに冷やしてください。水道水やシャワーなどの流水（10～20℃程度）で5分から30分程度は行います。＊特にお子さんの場合は全身を冷やしすぎて低体温や不整脈を生じることがあるので注意してください。
冷やした後濡れたタオルで覆って来院してください。
やけどの種類により、治療法が異なってきます。

I度

ステロイド外用薬を数日間塗布します。

II度

創部の状況により治癒促進のための薬剤・軟膏を使用します。
治るのに時間がかかる場合、手術を提案する場合があります。

III度

軟膏治療や壊死部分の除去を行います。皮膚欠損部位の植皮術などの手術が必要となる場合があります。

やけどが深い、または広範囲の場合は、頻回な通院治療が必要な場合があります。
熱傷範囲が広い場合や乳幼児・小児、高齢者の場合は、総合病院へご紹介させていただく場合がございます。